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法改正 2026/04/27 【制度改正対応】社会保険の適用拡大はどう進む?中小企業が押さえるべき実務とコストの現実

これまで段階的に進められてきた短時間労働者への社会保険適用拡大は、今後さらに中小企業へと広がっていきます。
2022年の101人以上、2024年の51人以上への適用を経て、「いずれ自社も対象になるのではないか」と感じている経営者の方も多いのではないでしょうか。
ここで注意したいのは、「2026年から全企業対象になる」という単純な話ではない点です。
制度は一気に拡大されるのではなく、段階的に対象企業が広がる仕組みとなっています。
現時点では、今後も数年単位で企業規模要件が縮小され、最終的にはほぼすべての企業が対象となる方向性が示されています。
つまり重要なのは、「今対象かどうか」ではなく、「いつ対象になってもおかしくない状態にある」という認識です。
この認識がないまま制度を迎えると、人件費の急増や現場の混乱に直結します。
実務上のポイントは、まず加入対象者の把握です。
現在の基準では、週20時間以上働き、一定以上の賃金があり、雇用見込みがある場合には社会保険の対象となります。
ただし、今後はこの要件自体もすでに、企業規模要件の撤廃および賃金要件の撤廃が法律で決まっており、今後数年かけて段階的に変わっていくため、現行制度だけで判断するのは危険です。
企業にとって最も大きな影響はコストです。
社会保険料は健康保険と厚生年金が中心となり、企業負担は概ね給与の約15%前後に達します。
これまで扶養内で働いていたパート社員が加入対象となれば、その分の法定福利費は確実に増加します。
しかもこれは一時的な支出ではなく、継続的に発生する固定費です。
さらに見落とされがちなのが、従業員側の心理的変化です。
社会保険に加入することで手取りが減少するケースもあり、「働き控え」が起きる可能性があります。
結果としてシフトが埋まらない、現場が回らないといった問題が発生するリスクもあります。
こうした状況に対応するためには、単なる制度理解だけでは不十分です。
重要なのは、事前のシミュレーションと戦略設計です。
対象者を洗い出し、加入した場合のコスト増加を試算し、その上で労働時間や賃金設計を見直していく必要があります。
また、人件費が上がる前提であれば、それを吸収するための生産性向上も不可欠です。
業務の効率化やDXの導入、役割分担の見直しなど、「人に依存しすぎない体制」への転換が求められます。
社会保険の適用拡大は、単なる制度変更ではなく、企業の人材戦略そのものに影響を与えるテーマです。
準備を進めている企業とそうでない企業では、数年後に明確な差が生まれます。
いずれ対象になるのであれば、今から備えるか、それとも制度開始後に対応に追われるか。
その選択が、今後の経営を大きく左右することになります。
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